欧文史料に見る大阪の陣

展示品<13>

3. モンターヌス『東インド会社遣日使節紀行』英語版、1669年刊
Arnoldus Montanus: Atlas Japannensis. London, 1670.

モンターヌス『東インド会社遣日使節紀行』の他の箇所に、「大阪城の崩落」が描かれている図版がある。本文においては、大坂の陣の経緯について詳細な解説が掲載されている。

それによると、家康は秀頼を将軍職にすることを秀吉に対して誓ったにもかかわらず、自分の息子を継がせるために、その誓いを破り、秀頼を殺害することを決心し、秀頼が家康に対して陰謀を企てたという大義名分をでっち上げ、大坂城を攻囲し、長い闘いの末、秀頼とその支持者達が本丸に追い込まれたところ、家康が本丸に火を付けて、秀頼達が焼死したとしている。