学習室エッセイ

西洋に伝わった関ヶ原の戦い

著者
フレデリック・クレインス
掲載年月日
2023-02-01

今週2月4日(土)のよる9時からNHK BSプレミアムにて「決戦!関ヶ原II」が放送される予定です。同番組の中で、国際日本文化研究センター教授フレデリック・クレインスがイエズス会士からみた関ヶ原合戦について解説します。ご関心のある方はぜひご覧ください。
決戦!関ヶ原II – NHK

1604年にスペインのバリャドリッドで刊行された『イエズス会1600-1601年アジア・日本報告集』(国際日本文化研究センター所蔵)の背表紙と標題紙の写真を本文の下部に掲載しています。同書は、1603年にイエズス会士フェルナン・ゲレイロによりポルトガル語で編纂された報告集のスペイン語版です。ゲレイロは、来日経験はありませんでしたが、日本から送付されたイエズス会士の書簡をもとに報告集を編纂しました。同報告集には関ヶ原合戦前後の日本の政治状況や諸合戦の経緯についても記されています。このほか、同じく1603年に刊行された『日本諸国記』)や『1600年度日本年報捕遺』(イタリア語版)にも関ヶ原合戦について報告されています。なお、『日本諸国記』については、イタリア語版、ラテン語版、フランス語版、ドイツ語版がいずれも1603年に刊行されています。このように、すでに1603年にはヨーロッパにおいて、内府様〔家康〕と「奉行衆」との間の闘争についての情報がイエズス会士関連書物を通じて伝わっていました。