1582,83,84年度日本年報

出版年 1586
著者 イエズス会士
出版地 ローマ
言語 イタリア語
イタリア
分類 イエズス会士

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解説

 本書は1582年から1584年に至る、日本や中国からイエズス会本部に送付された報告書11通から成ります。中でも最も多くの紙面を占めているのは、ルイス・フロイスが作成した1582年、1583年、1584年の3通の日本年報です。フロイスは1通目(1583年2月13日付)で日本における布教の状況と、織田信長の死について、2通目(1584年1月2日付)で信長死後の戦乱について、3通目(1584年9月3日付)ではキリシタン武将の有馬晴信による龍造寺隆信に対する勝利などについて記述しています。
 本書の1582年の報告部分に本能寺の変に関する記述がみられます。本能寺は京都のイエズス会士の教会のすぐ近くに位置していました。当時、教会にいたカリオン神父が情報収集をして、本能寺の変およびその後の混乱について非常に詳細な記録を九州にいたフロイスに送りました。フロイスはこの情報を日本年報としてまとめ、ヨーロッパのイエズス会本部に送付しました。ローマではフロイスのポルトガル語原稿はイタリア語に翻訳され、1586年にローマで刊行されました。同年にフランス語版、ドイツ語版、スペイン語版も刊行され、本能寺の変の情報が瞬く間に全ヨーロッパに普及しました。

(執筆:フレデリック・クレインス)

** クレインス教授によるイエズス会日本年報を用いた「本能寺の変」に関する詳しい解説はこちらを参照されたい。

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