日本列島・朝鮮半島図

制作年 1692年
制作者 コロネッリ
出版地 ヴェネツィア
言語 イタリア語
イタリア
分類 日本図

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解説

 本地図〈日本列島・朝鮮半島図〉は、イタリア人聖職者で地図製作者、天文学者のヴィンチェンツォ・マリア・コロネッリ(Vincenzo Maria Coronelli, 1650-1718)によって製作された日本地図です。コロネッリは、1650年にヴェネツィアに生まれ、10歳で木版画の工房に弟子入り、13歳でフランシスコ修道会に入会しています。その後、数学や地理学の知識を深めたのち、1678年頃より地球儀を制作するようになり、1681~1683年にはフランス国王ルイ14世の求めに応じ、地球儀と天球儀を制作しています。また、コロネッリは自らが築き上げた知識と技術を後ろ盾に、ヨーロッパ各地の知識人と交流を深めていきます。フランシスコ会と対立関係にあったイエズス会士との知識交流もその例外ではありません。
 当該地図は、1692年に制作されたもので、オランダの海図技法や、かねてより懇意にしていたイエズス会の地理的知見が盛り込まれています。地図上にはイタリア語による様々な文字情報が記されており、イエズス会へ献呈する地図である旨、「象のような形をした大船(Tayfena)」と呼ばれる日本船の説明、松前を中心とした北海道の地誌などが詳細に書き込まれています。なお本地図では北海道を、「ユピのタタール地方」(TARTARIA DE YUPI)、つまり樺太やアムール川下流域に住むユピ(ニヴヒ)族の地であると、明記しています。

(執筆:小川仁)