古版世界地図の中の日本

展示品<2>

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デ・ウィット「新世界地図」アムステルダム、1670年頃刊
Wit, Frederik de. Nova orbis tabyla, incem edita. [c1670]

本図は、オランダの地図制作者デ・ウィットが、それまで門外不出となっていたオランダ東インド会社の海図を利用して作成した世界地図である。各大陸に書き込まれた数多くの地名に比して、日本に関する地理情報は決して多くないが、京都Meaco、丹後Tango、土佐Tonsa、隠岐Woki、佐渡Sando、紀国Quicocuni、四国Cikoko、種子島Tanaxima、沖縄Lequeo grandeなどの地名が確認できる。一方で、ヨーロッパでよく知られていた長崎や江戸が欠けていることは不思議である。

(執筆:フレデリック・クレインス、光平有希、羽田孝之)