古版世界地図の中の日本

展示品<3>

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シェーラー 「アジアとアメリカとの距離を示した地図」アウグスブルク、1710年刊
Scherer, Heinrich. Distantia Asiae et Americae. [Augsburg, 1710].

本図は、シェーラーというバイエルン王室に遣えていたドイツ人の地図制作者によって制作されたものである。一見してどこの地図なのか分かりづらいが、実は全体が鏡写しになっている。地図の右側に描かれた船の上にJAPONIAという文字が見え、これが日本列島を表している。また、日本列島の描写は、IEDSOと書かれた北海道が異様に大きく描かれているほか、本州北端と地続きになっており、少々奇異な印象を与える。

(執筆:フレデリック・クレインス、光平有希、羽田孝之)