古版世界地図の中の日本

展示品<4>

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ホーマン「地球と天界とを描いた世界地図」ニュルンベルク、1720年刊
Homann, Johann Baptist. Planiglobii terrestris cum utroq hemisphærio cælesti generalis exhibition. [Nurnberg, 1720]. 

本図は、18世紀のドイツ人地図制作者ホーマンによって描かれた、西半球と東半球との二つを描く世界地図である。同図は、当時のヨーロッパが得ていた地理情報と世界観を反映しており、日本の地名として、津軽Sungar、秋田Achita、加賀Canga、江戸Yeddo、駿河Surunga、京都Meaco、大坂Osacka、四国Xicocu、土佐Tonsa、豊後Bongo、九州Ximoが見える。まだ未解明であった北海道については極めて不完全な姿で描かれており、樺太と蝦夷が同じ巨大な半島として登場している。

(執筆:フレデリック・クレインス、光平有希、羽田孝之)