黄道光観測記(日本遠征記第3巻)

出版年 1856
著者 ジョーンズ /(ペリー)
出版地 ワシントン
言語 英語
アメリカ
分類 日本

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解説

    本書は、ペリー(Matthew Calbraith Perry, 1794-1858)の『日本遠征記』の第3巻として、海軍従軍牧師で天文学者であったジョーンズ(George Jones, 1800-1870)によって書かれたものです。ペリーは、日本遠征を単なる外交目的だけでなく、それまでのあらゆる日本研究を凌ぐ成果をあげるための機会として捉えており、多くの学者や研究者を船に同乗させて、多方面にわたる学術研究を行いました。本書は、牧師兼学者であるジョーンズが、航海中に記録した黄道光(Zodiacal light)についての記録と報告からなります。
     黄道光とは、天球上における見かけの上での太陽の通り道である黄道沿いに見ることのできる、帯状の淡い光(光芒)のことです。日没後の西の空、ないしは夜明け前の東の空に出現する不思議で美しい現象ですが、緯度の高い北アメリカよりも、南半球の方がより鮮明に観測を行うことができるため、ジョーンズは航海中に多くの記録を取ることができました。ジョーンズ自身は、黄道光について、出発前には観測対象としてほとんど意識していなかったと本書で述べており、航海中に観測を始めたことが伺えます。ジョーンズによると、航海中にあまりにも黄道光がはっきりと見えるために、ミシシッピ号が夜明けの号砲を誤って打ちそうになるほどであったと言います。本書では彼が航海中に観測した350枚を超える天文図と黄道光に関する論文が掲載されており、ペリー遠征隊が天文学分野において残した学術成果を読むことができます。

(執筆:羽田孝之)

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