トピックス
2018年8月22日

【新刊情報】『戦乱と民衆』発売!

     2018年8月22日に刊行された『戦乱と民衆』(講談社現代新書)は、2017年10月28日に開催された国際日本文化研究センター・一般公開シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」をもとに制作されました。本書では、日文研所属の倉本一宏氏、呉座勇一氏、フレデリック・クレインス氏、磯田道史氏が、それぞれ白村江の戦い、応仁の乱、大坂の陣、禁門の変に着目し、各戦乱の中で生きた民衆の生きざまについて白熱した議論を繰り広げています。
 そのなかでも、大坂の陣を扱った第三章「オランダ人が見た大坂の陣」では、モンターヌス『東インド会社遣日使節紀行』(1669年刊)や、クラッソ『著名武将列伝』(1683年刊)、さらには平戸オランダ商館長の日記・書簡といった日本関係欧文史料が一次資料として取り扱われており、「大阪近郊にいたオランダ人の証言」「戦場から避難する民衆」「焼き払われた大坂の姿」「再び戦争へ」「焼き討ちを恐れる京都の人びと」という各項目のもとで、戦乱に生きた人々の様子が克明かつ生き生きと再現されています。同章では、これまでの日本側史料には描かれることのなかった大坂の陣にまつわるエピソードも盛り込まれており、必見です!!ぜひお手にとってご覧ください。