激動の時代を駆け抜けたキリシタン女性たち     ①細川ガラシャ  

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コルネリウス・ハザール『全世界の教会史』アントワープ、1667-1671年刊
Cornelius Hazart. Kerckelycke historie van de gheheele wereldt. 4 vols. Antwerpen, 1667-1671.

本書はアントワープのイエズス会士コルネリウス・ハザール(1617-1690)によって世界におけるキリスト教の輝かしい行いについて書かれたものであり、全4冊から成っている。第1冊の冒頭に、日本におけるキリスト教布教の歴史が掲載されている。その中で「タンゴの女王」(細川ガラシャ)について一章が充てられ、細川忠興と結婚した後のガラシャの生涯について書かれている。ハザールはガラシャの改宗について詳細に記述し、キリスト教に改宗したために残酷で嫉妬深い夫から受けた虐待や脅しに対しても屈しないガラシャの信仰の強さと強靭な精神を高く評価している。

(執筆:フレデリック・クレインス)