展示品<3>
1. メルヒヨル・ファン・サントフォールトより平戸オランダ商館長宛書簡、堺、1614年11月29日付〔月日は和暦、慶長19年11月29日〕ハーグ国立文書館所蔵(NFJ 276, fo. 4v)
〔和訳〕
拝啓 当地堺で、我々は皆、大混乱状態に陥っていることを知らせる。その理由とは、将軍が大坂を攻囲するために、その全軍を率いて、伏見やその周辺に軍を配置したことである。大坂方は士気高く将軍の到来を待ち受けている。大坂と堺の市民たちの多くがその荷物を持ってあちこちへ逃げた。《後略》
〔解説〕
本書簡は、冬の陣が始まった時の堺市民達の混乱や徳川方を待ち受ける豊臣方の士気が上がっている様子を伝えている。