欧文史料に見る大阪の陣

展示品<1>

 「大坂の陣」の時に、大坂城に宣教師がいたことは有名で、彼等による本国への書簡には、戦いの経過に関する詳細な記述が残っている。しかし、この時期に、宣教師だけでなく、城外近郊にオランダ人も滞在していた。彼等は平戸オランダ商館長宛て書簡の中で大坂の陣前後の混乱について報告していた。これらの書簡はオランダのハーグ国立文書館で保管され、日文研がオランダのライデン大学と共同でその調査を進めている。

 本展示会では、標題の通り、欧文史料に書き残された大阪の陣に関連した書簡や図書を展示する。本展示会は二部から成る。第一部では、大坂の陣関係記述のあるオランダ人の書簡の一部の写真を展示し、大坂の陣に関連した記述部分の和訳を付する。第二部では、イエズス会士やオランダ人の記録を基とする大坂の陣関連記述が掲載されている日文研所蔵の日本関係欧文図書を展示する。